中尊寺金色堂

中尊寺金色堂は、岩手県平泉町にある世界遺産(2011年登録)です。
嘉祥3年(850年)比叡山延暦寺の高僧慈覚大師円仁によって開かれた天台宗のお寺で、その後、12世紀初め、奥州藤原氏初代清衡公によって大規模な堂塔の造営が行われました。
秀衡公の中尊寺建立の目的は、11世紀後半東北地方で続いた戦乱(前九年、後三年の役)でなくなった生きとし生けるものの霊を敵味方の別なく慰め、「みちのく」といわれ、辺境とされた東北地方に仏国土(仏の教えによる平和な理想社会)を建設することでした。

中尊寺入口に鎮座する地蔵菩薩

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中尊寺表参道(月見坂)
両側に樹齢300年~400年の老木大樹の杉並木が続きます。

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中尊寺境内案内板

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境内は緑一色です。

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奥に進むと、金色堂新覆堂(こんじきどうしんおおいどう)が見えてきます。
この中に金色堂があります。
堂は、永久保存のため、防湿、防虫、防塵の必要から、ガラススクリーンで覆われ、空調設備など、保存環境の整った新しい覆堂で保護されています。

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覆堂内部の金色堂
堂全体が金色に輝いています。
内部は、撮影禁止のため「中尊寺を歩く」(中尊寺発行)からコピーしました。

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須弥壇の上に鎮座する阿弥陀如来、前右に観音菩薩、左に勢至菩薩、左右に3体ずつ地蔵菩薩が縦一列に並び、最前列に持国天(右)と増長天(左)が破邪の形相で立っています。
この仏像構成は、金色堂独特のものだそうです。

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俳人松尾芭蕉の句碑も立っていました。
             五月雨の
                    降り残してや
                              光堂

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金色堂旧覆堂と俳人松尾芭蕉の立像
芭蕉翁は、「奥の細道」紀行の途中で中尊寺に立ち寄っています。
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経蔵
ここに納められていた騎師文殊菩薩・四眷属像は、宝物館讃衡蔵に納められています。
現在は、新しい騎師文殊菩薩・四眷属像が安置されています。
 
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